辺辺
a sight of Kesen I

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季


   アツモリソウ




アツモリソウ

初夏、紅紫色の美しい花をつけ、
山里を飾るアツモリソウ。
カッコウの鳴く頃に花が咲くことから、
気仙では「カッコ花」の愛称で親しまれている。
花のない時は目立たないが、
花をつけた時は草むらに
淡いピンクの花がチラチラと見え隠れすらと、
ドキッとさせられる。
濃淡の縞模様もあざやかな母衣(ほろ)
この花びらに酢を含ませ、
ほおずきのよように吹いて遊んだというから、
カッコ花も”雨ふり花”も似たようなところがある。
アツモリソウに似た野草にクマガイソウがある。
その名のとおり
源平合戦を彷彿とさせる”因縁の花”。
一ノ谷の戦に敗れ、逃げ遅れた平敦盛が、
源氏の武将・熊谷直実に討たれたことに由来する。
ともに母衣をまとい、
ふっくらした形は似かよっているが、
単白色の力強い花を咲かせる
クマガイソウに比べると、アツモリソウの見学
気品漂うアツモリソウは、
物悲しい風情をやさしく匂わす。
昔は山に行けば、
いたるところに咲いていたものだが、
最近は野草ブームによる乱獲もあって、
内陸に向かう国道沿いの直売店に
鉢モノで並ぶ高嶺の花以外は、
野に咲く姿はほとんど見られなくなってしまった。
町の花にしている住田町では、
バイオ技術による増殖活動に取り組んでおり、
カッコ花が咲き誇る里づくりへ
夢も大きくふくらんでいる。







本辺辺(あだりほどり)に関するご意見等は
下記まで若しくは弊社mailでどうぞ。

著作 株式会社東海新報社
0192−27−1000
FAX 0192−27−2154
Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

98/06/7



OFUNATO SAITOUSEIKA