辺辺
a sight of Kesen M

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季


   小友の海上七夕




高さ二十メートルもある青竹に赤一色の短冊
五色のボンボリ、吹き流しなどを飾りつけ勇壮、華麗な海上絵巻きを繰り広げる。
夏の海を彩る小友町三日市の「海上七夕」は千二百年もの伝統を誇る海の男たちの祭りだ。
もともと農作物を鳥獣や病害虫から守るため思い思いの布をつけた竹の枝を畑に立てた風習が
いつからか舟に真っ赤な短冊をつけた竹をたて千祖供養の行事となった。
炎のような大短冊船が奥州侵攻の坂上田村麻呂軍を震撼させたという話や
竹飾りを伊達藩の人たちが持ち帰り町内の軒先に飾ったのが今の仙台七夕の
始まりという伝承も興味深い。
海上七夕は、以前はもっと船の数も多く町内各祭組ごとに子供たちが中心となって
本船をつくり、竿竹の高さや装飾美を競い合っていた。
チリ地震津波の被災後、一時中断していたが「子供たちが大人になり、ほかの土地で暮らしても
古里の祭りを思い出してほしい」と先輩や長老たちの手で昭和五十四年に復活した。
「海上に浮かぶ弁天様や竜神様に短冊を供えに行くのは、今でも独身男性の特権。
七夕らしく牽牛と織女にあやかり早くお嫁さんがもらえるようにとの願いがこめられているんです」
というのは海上七夕実行委員長の佐藤正彦さん(45)。
七夕に託して海上安全と豊漁を祈り子孫繁栄を願うまさに風土が生み出したまつりが
そこに脈々と受け継がれていた。

小友町海上七夕




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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

98/07/31



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