辺辺
a sight of KesenS

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季


   ケヤキ秘話



「山門を取り壊すべし!」
今から二百年前の江戸時代。
気仙郡日頃市村にある長安寺で山門を造営中伊達の殿様の逆鱗にふれた。
藩のお止木である欅を使ったうえ、仙台にもない高楼を建てたというワケで、再三にわたり取り壊しを命ぜられる。
時の住職は廓念坊秀諦。
「これは欅ではなく、槻の木」と釈明、かろうじて取り壊しを免れたという、あまりにも有名な長安寺山門の逸話だ。長安寺山門
気仙地方は欅の産地として有名。
木目が美しく、強度があるから社寺建築に数多く用いられた。
大きな木は、木陰木としてより旅人の憩いの場にもなり、古くから親しまれてきた。
だから一里塚とか、追分碑によく見かけたりする。
若木のうちは表面は滑らかだが、やがてザラつき、古木になると大きな片状になってハゲ落ちる。
樹皮はまるで、人の一生にも似ている。
欅材が赤味があるのに比べ、槻材はやや青味を帯びているから”青欅”という呼び名もある。権現堂橋ほとり
素人目では、欅と槻の見分け方は難しいが、誰でもすぐに判別できる方法があるという。
欅の葉は赤く紅葉し、槻の葉は黄色く紅葉する。
盛町の権現堂橋のたもとに立つ大きな木は、欅ではなく槻の木だという。
そういえば、深まる秋とともに葉先が次第に黄色みを帯びてきた。










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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

98/11/2



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