辺辺
a sight of Kesen39

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季

         

   春の使者イサダ


三陸沿岸に春の訪れを告げるイサダ漁が今年は二月中旬の解禁以来、絶好調。イサダ船団
大船渡魚市場は連日の大漁水揚げで活気にあふれている。
午後1時を過ぎたころ、大船渡湾口にはイサダを満載にした漁船が続々入港、われ先にとクモの子を散らすように海のカンバスに白い航跡を描く。
イサダは「ツノナシオキアミ」の通称で、体長は2センチはど。エビによく似ている。
エビ煎餅の原料といったらピンと来るかもしれない。
通常は二百メートル以下の海底で悠々自適に泳いでいるが、陽気に誘われて春先に群れをなして浮上。
そこを蚊帳(かや)のようなキメの細かいすくい網や曳網で獲る。
「白い網が鮮やかな桜色に染まるので、春の使者と言うのかもしイサダの水揚げれないね。けっこうオツな春の味がするよ」と水揚げ作業中の若い漁師たちが白い歯をのぞかせた。イサダ
近年は、釣りの撒き餌としてなかなかの人気をいうが、人間がナマで食べると油分が多くて腹をこわすと聞いていた。
「どうやって食べるの?」と尋ねたら「酢醤油でやると結構イケル、これ(酒)にいいエサだよ」とノドを鳴らせた。
とれたてはサッと熱油をくぐらせ、野菜といっしょにカキ揚げにするとエビの香りがほんのり漂い、すこぶる旨いらしい。
イサダの語源は不明。
エサになるので「エサダ」が「イサダ」になったという説は、ない。










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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

2000/3/5



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