辺辺
a sight of Kesen48

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季

         

   吉浜あわび



三陸・吉浜湾アワビといえば、すぐキッピン(吉浜)を連想する。アワビ
中華料理のレシピの中でも最高級とされる干鮑(かんぽう)も、このキッピン産がことのほか珍重される。
キッピンとは、言わずと知れた三陸町の吉浜のこと。
あわび漁が十一月から解禁してるが、気仙沿岸の浜値で一番高いのも吉浜。
“最も吉なる浜”の語源だ。
キッピンはアイヌ語だという説がある。
アイヌ語と地名の関係を調べている三陸町綾里の佐々木澄さん(65)は「アイヌ語で『ヨ』の単語はないが、『ヨシペ』は胃袋の意、『シ』は全く、『ハ』は対岸、『マ』は更に。
並べると『対岸まで全く胃袋のようだ』の意になる」と言う。
なるほど、地図でみると、吉浜湾は北に鍬台峠、西に夏虫山、南は羅生、東の岬はトド島と死骨崎、南に首崎と高い峰々に囲まれたところで、大きな胃袋の形をしている。
アワビ漁は、箱メガネで海底をのぞき、先端がカギ状になった長い竹竿で獲る独特の漁法。アワビ漁
海女による素潜り漁も絵になるが、捕鮑と櫂操の夫婦が力を合わせるカギ漁の舟影は、微笑ましく、たくましい。
アワビを獲るとき、櫂を平らにして海面をならすと波が消える。
「ゴリ」といって漁師がアワビの内臓(トシル)やクルミ、カヤの実を噛んで海面にたたきつけると、海面が波立つことなく、底が見えやすくなると聞いた。
「以前助けてやったアワビが浸水した舟の底の割れ目をふさいで恩返しをした」というアイヌ語の昔話も残っている。












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2000/11/5



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