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| a sight of Kesen57 |
あだりほどり
気仙・辺辺の四季
樺山三十三観音

住田町世田米川口ちょうど大股川と有住川の合流点県立住田高校の向こう側に「樺山三十三観音」と言う看板が立っている。
西国三十三番札所として大判小判のような形の自然石を河原から集め一体づつ札所の本尊を石彫にして建立されている。
昭和のはじめ頃、遠野の附馬牛(つきもうし)という所から千葉寅之助という祈祷師がやって来て樺山の入り口に小屋を建てこの仏像を刻んだ。
このチバ寅さんは当時、霊泉といわれていた涌き水を利用して風呂を沸かして悠々自適の隠居生活を送る。
村人は、野菜や米などを持参してはこの風呂にやってきた。
そのうち「樺山温泉」と名付けられ利用する人もしだいに増えてきた。
河原の石を背に運びはじめ、沢いっぱい積み重ねては石仏を刻みはじめたのは今から七十年前の昭和七年。
来る日も来る日も一心不乱にタガネとハンマーの音だけが樺山沢に響きわたった。
三十三観音が完成したころチバ寅さんはフイに姿を消してしまう。
その後、洪水や風水害で石碑が沢筋に流れてしまった。
このため、川口地区の青年たちが散在していた石像を1ヶ所に集めその中心に二メートルほどの聖観音立像を建立し地域の守護仏とした。
聖域を護る人がいなくなったからか苔むした石仏群は今、緑陰の中でひっそりと眠っている。
著作 株式会社東海新報社
0192−27−1000
FAX 0192−27−2154
Dr 大谷俊彦
イラスト 庄司暁子
デザイン 佐藤千香子
2001/9/2