辺辺

a sight of Kesen69

           
   

         

      


大船渡市三陸町の綾里、九十九曲(くじゅうくまがり)峠がある。九十九曲峠
ちょうど野形のお滝さま((不動滝)付近から赤崎町大洞に通じる旧街道だ。
その昔、住田町上有住の商人が綾里で商用を済ませた帰り道、この峠であまりノドが渇くので、近くの泉の水を見つけて飲んでいたところ、これが何とも言えぬおいしい水。
この商人は上有住にもどってからも、あの水の味をわすれることができない。
幾月か経って、たまたま親父が重病になり、しきりに水をほしがるのであの九十九曲峠のおいしい水を飲ませたいと思った親孝行息子はさっそく綾里に出かけ、桶に水を汲んで急ぎ足で帰途についた。
ところが、上有住に近い小松峠の頂上に差しかかった時使いのものに出会い、父が死んだ事を知る。
ガックリ肩を落とした息子は、汲んできた水を力なく道端に捨てた。
すると何と不思議な事に、そこからきれいな泉がコンコンわき出た。
付近の村人は「これこそ親孝行が天に通じたもの」と後の世に伝えた。
小松峠には今でもこの泉がわいており通行人のノドを潤しているという。
それ以来、九十九曲峠の小松峠の泉とは「兄弟分の水」とも言われている。
この夏、赤崎町の老若男女が世代交流で綾里峠越えを行った。
二百年前、伊能忠敬も歩いたという歴史の道にあの泉はなかったが、小松峠にはまだあるかもしれない。















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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

2002/9/8


OFUNATO SAITOSEIKA