辺辺

a sight of Kesen70

           
   

         

      


日本の野菜の中で最も古いものの一つがシソ(紫蘇)だと物知りの友人が教えてくれた。シソ畑
北上市の江釣子(えづりこ)にある鳩岡崎遺跡からは、縄文中期と見られるシソの種子が発見されているというからまんざらウソでもなさそうだ。
シソは香りを楽しむ野菜として古くから親しまれてきた。
シソの葉には快い芳香とほろ苦味が、シソの実には香りは少ないが爽やか酸味があり、日本人の嗜好にによく合う。
料理の達人は「シソこそ日本の食文化の名脇役」と言い切る。
なるほど、穂や葉の部分は料理のつまや薬味になるし、天ぷらにしてもイケる。
赤シソの葉は梅干し、柴漬け、チョロギ、ショウガ漬けの色づけに欠かせない。
未熟な果実は穂からしごき取って塩漬けにし、香のものとして利用される。
シソ油は菓子などの香料として用いられ、乾燥葉を粉にした「ゆかり」はふりかけや和菓子の材料となるから「万能の香辛野菜」といったところか。
広辞苑で「ゆかり」を調べてみたら、紫色とあった。
昔、「緑色」と「縁色」の字を間違えて書いた記憶がある。
漢字も色あいも微妙な違いがあるが、青ジソと赤ジソの中間色ということで納得した。
シソは「生命を養う薬草」の別称もある。
ビタミン、カロチン、鉄などが豊富で栄養価が高く、このところの健康志向ブームもあって注目されてきた。
シソのエキスを使った飲み物もある。
陸前高田市内の食品製造会社では、春に「赤ちりめん」という品種をまき、秋に収穫する。
新鮮なシソ葉をすぐに選別して洗浄、煮出してエキスをしぼる。
「ゆかり色」一面のシソ畑に広がる爽やかな香り。
その中にいるだけで、どこかスッキリした気分になれた。





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2002/10/6


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