辺辺

a sight of Kesen78

           
   

         

         


昔、大船渡市三陸町綾里の地に綾織姫(あやおりひめ)という綾羅(りょうら)を織ることがとても上手なお姫さまがいた。
綾羅とは、模様を織り出した布のことで、綾織姫はその名のごとく織物を生業として暮らしていた。
この姫はある時、平館から東の方の森(大畑野)と呼ばれていた稲荷神社まで届くほどの長〜い布を織り上げた。
「後の世まで残る立派な仕事を」と考えた一世一代の機織だった。
その長さにビックリ仰天している村人たちに手伝わせ、この綾羅を明神ケ沢の庵に運び入れて、大きな木櫃(きびつ)に収めた。
ところが、この綾羅はいつの間にか固い石(化石)となっていた。
俗に「キビツ岩」と呼ばれている。
木櫃は、主として衣類を保存するための大きな木の箱。
ケセン語で「キビチ」「キッツ」とも言う。
綾里という地名も、元来は「綾織(あやおり)」が「リョウリ」に変化したものだと伝わる。
また、「リョウリ」は、先住民族(アイヌ)の言葉で「魚の豊かなところ」という意だという説もある。
三陸鉄道南リアス線の綾里駅に降りると、「綾織姫の里」という看板が目にとまった。
「キビツ岩」は小路と石浜を結ぶ八ケ森トンネルの出口にある。
木櫃の形に見えるイビツな岩である。

















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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

2003/6/8


OFUNATO SAITOSEIKA