辺辺
a sight of Kesen H

            あだりほどり
   気仙・辺辺の四季


   けせん茶





野山が若草色に覆われ、
さわやかな浜風が肌に心地よい季節。急須と茶
萌える若葉とくれば、
目に浮かぶのが一面のみどりのお茶畑。
お茶栽培の北限地といわれる
岩手の湘南・気仙地方にも”緑茶前線”到来。
一番茶の摘み取りごろを迎えた。
陸前高田市気仙町の
農業・紺野隆治さん(八十四歳)方では、
自宅裏の茶畑で在来種の「ヤブキタ」を栽培している。
祖父の治衛門さんがお伊勢参りに行った時に、
苗を持ち帰り移植したのが”起源”というから
かれこれ百年以上の歴史がある。
手摘み、無農薬として自然の味わいを保ちながら、
農家の自家消費用として長い間育ててきた。
最近では、米崎町にある

茶摘み風景

市農協の製茶工場に持ち込み
北限の「けせん茶」として
特産品化にも力を入れている。
新芽は、先から三番目までのやわらかい部分を嫁の英子さん
親指、人指し指、中指の三本の指を使って
手際よく摘み取るのがコツ。
葉が大きくなってしまうと量は出るが、
葉質が硬くなり新芽のような
淡い色あいと香りが出ないそうだ。
「一番茶は香りがよく、二番茶はコクがでる。
おいしいお茶は、やっぱり井戸水を使って
入れるとコクも風味もいいですね」
というのは嫁の英子さん。
気仙川河口から高田松原、
広田半島の眺望が広がる丘陵のお茶畑。
ことしは暖冬のせいか、いつもより葉伸びが早い。
初夏の陽気の中、茶摘みを手伝う近所の人たちの
笑顔もまぶしい。
三陸海岸の潮風を受けて育った”北限の茶”。
一番茶の摘み取りは六月上旬まで続き、
七月からは二番茶へと移る。




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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

98/05/17



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