辺辺

a sight of Kesen94

           
   

         

         


気仙地方には「七坂八坂」といわれるくらい坂道が多い。
内陸から気仙に入るには、まず遠野・住田境に「荷沢峠」、江刺・住田境の「種山峠」、遠野・上有住に「赤羽根峠」、陸前高田・大船渡境の「通岡峠」、大東・陸前高田境には「笹ノ田峠」もある。
「気仙坂」は、昔から唐桑町から気仙町へと通じる旧東浜街道の「松の坂」だという県境説が有力だが、地元ではもう一つ、この「笹ノ田峠」であるとの説も根強い。
笹ノ田峠は、大東町大原と矢作町小黒山との間にまたがる沿岸と内陸を結ぶ旧今泉街道の難所。
その昔は人馬に揺られ海産物や絹織物などが往来した。
今は国道343号が山肌を縫うように走り、ら旋状のループ橋で峠をぐるりと一跨ぎできる。
この高架橋は、急勾配と急カーブを解消する構造。
下標示合橋、ハタゴロバ橋、笹ノ田大橋と三つの橋梁で結ばれている。
平成元年十月に完成したというから開通してかれこれ十六年になる。
橋を支える橋脚は最も高いところで約六十四bもある。
延長約五百五十bの円弧は、最大直径が約八十五b車が三六〇度回転しながら駆け抜けると、ちょっとした快感。
途中に展望台があった。
絵の具箱をひっくり返したように燃える紅葉の中に白い橋脚と赤い橋梁のシルエットが映える。
晩秋のループ橋は、一年のうちで最も華やかな季節。
それが過ぎて新雪がちらつく頃になると、昔と変わらない水墨画のような世界がそこに広がる。





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Dr    大谷俊彦
イラスト  庄司暁子
デザイン 佐藤千香子

2004/10/11


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